取手第九の発展      
               (2016.12.2 更新)
1.取手第九の初演奏会          1986.12
2.第2回演奏会。そして取手第九親睦会の結成 1991.03
3.訪独演奏会 1995.12
4.取手市制25周年を祝う特別演奏会 1995.10
5.ドイツとの相互交流の第九へ 1998.05
6.シュティーフェル氏を迎え、ハイドン「四季」と「第九」を歌う 2000.10
7.「平成16年度茨城県功績団体」として表彰さる 2004.11
8.「ドイツ年参加事業」・・・2005年第九特別演奏会 2005.02
9.ふたたび訪独交流演奏が実現 2005.04
9−2 訪独団 解団式 2005.07
10.(寄稿)いま語る、ドイツとの演奏交流の始まりの頃 2005.06
(2006.7.8掲載)
11.取手市制40周年を祝う2010取手第九演奏会 2010.07
12.第3次取手訪独交流演奏会 2010.10
12−2(寄稿)訪独交流演奏に至る道、そして、これから 2011.02
13.取手/合唱連盟・第九合同演奏会 2015.11.29 
<取手第九演奏会リスト>


   
1.取手第九の初演奏会

  茨城県取手でベートーベンの第九を演奏しようという願いが市民の間で芽生えていましたが、この実現に一大契機となったのが、東京芸術大学が取手に第二キャンパスを開設することを決めたことでした。

 <1985年9月、取手第九準備会が呼びかけた文章(写し)---取手第九文集より--- と ポスター>
                                                       
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 関係者の幾多の努力と準備を経て、昭和61年(1986)暮れ、ついに第九の演奏会が実現しました。取手市民を中心に結成された取手第九合唱団と大町陽一郎が指揮する東京芸大の教官オーケストラによる、取手の文化史を画する初めての第九演奏会を成功させたのです。ここに集まった市民の力が取手の音楽文化を花開かせ、同時に市民の交流を生みだす源となりました。

      
      (初回「取手第九」プログラムの表紙。提供:丹波和世氏)

 第九の合唱で男声の貴重さが改めて認識されたので、その集まりを霧消させまいと、これをもとに昭和62年に結成されたのが取手男声合唱団です。

    
2.第2回演奏会。取手第九親睦会の結成

  取手第九は、第1回の演奏会の後、市政20周年を祝う第2回演奏会を平成2年度に行いました。オーケストラは、新日本フィルハーモニーで指揮は松尾葉子でした。合唱団への参加は第1回を上回りました。 この時の合唱団をもとに「取手第九親睦会」が結成され、5年に1回程度の第九演奏会の実施を目標に活動を続けていくことが決まりました。

  

  その後も、ほぼその線に沿って実施された第3回、第4回の演奏会の合唱団の中核メンバーとして活動を続けております。現在ではメンバーが360名(2005年)にも及び、ミニコンサートや懇親会を伴う総会を年1回開く他、定期的な親睦会ニュースの発行、バスハイク、墨田第九への参加、6大学グリークラブの合同演奏会を聴くツアー等、会員相互の親睦を深める催しを行っております。


    
3.訪独演奏会

  ドイツで第九を歌おうという案が親睦会の結成総会で出され、団員の願望として膨らんでいきました。企画委員会ができ、平成4年4月から演奏旅行費の積立を始めました。日独親善演奏合唱団の結団の当初、参加希望者はなんと200名近くになりました。ドイツ側のカウンターパート探しも進められ、同年秋バーデンバーデン・オーケストラの音楽監督シュティーフェル氏とおおむね了解に達し、翌5月に合意書を取り交わしました。

    (現地のポスター)

  訪独演奏旅行は、平成7年の年末から8年の年始にかけてついに実現しました。参加者160余名、10泊11日。第九の演奏は、バーデンバーデンとラシュタットの二つの都市で行われ、大成功を納めました。ドイツ人聴衆の総起立の拍手を7分も受けるなど人生で2度と体験できないと思えるような、魂に触れる感動を味わったのです。戦後50年の記念すべき年に、共に敗戦国である日独両国民が市民のレベルで、平和と歓喜の大曲を演奏し、交流と親善を実らせたことは意義深いものでしょう。

           
     (写真は、訪独演奏後に届いたシュティーフェル氏からの書簡)


     
4.市制25周年を祝う特別演奏会

  ドイツ演奏旅行に先立ち、国内での演奏会が平成7年10月1日、取手市制25周年のその日に行われました。松尾葉子指揮、東京芸大オーケストラとともに、これまで最大の260名規模の合唱団が、超満員の聴衆と喜びを分かち合いました。

    
5.ドイツとの相互交流の第九へ

  内外の演奏が深い感動と喜びをもたらした数々の体験は輪を広げ、次のプロジェクトへとつながっていきます。取手第九親睦会として自ら様々な行事を行うと共に、他の主催による東京、大阪など国内各地の演奏会はもとより、海外への演奏ツアーに参加するなど、取手の第九は活発に活動を続けています。
 中でも、ドイツでの体験は忘れがたく、平成10年(1998年)に第九親睦会の有志約30人が、時候の良い5月に、再びバーデン・バーデンを訪れ、旧交を温めました。前回お世話になった音楽監督のシュティーフェル氏と再開、2000年の訪日と演奏の約束をしました。彼我の相互の交流が実現することとなったのです。

            


    
6.シュティーフェル氏を迎えハイドン「四季」と「第九」を歌う

  平成12年(2000年)10月8日に、取手市制30周年を記念する特別演奏会を、ドイツよりシュティーフェル氏を指揮者として迎え、ソプラノにはドイツで共演した中村智子、アルトには取手第九でいつもお世話になっている伊原直子、テナー川上洋司、バス牧野正人の各氏、オーケストラには新星日本交響楽団という豪華メンバーで、ハイドンのオラトリオ「四季」から「秋」と「第九」を演奏しました。

           
       (「四季」表紙。シュティーフェル氏のサインがある)
                 
  ハイドンはほとんどの団員が初めてで、難しいドイツ語の読み方とそれにも増して難しい音取りの練習を、同年の1月より本番直前まで毎週続けました。一時はシティーフェル氏から、最難関の部分に関してプロでも省くことがあるから省略してはどうかのファックスが入ったが、ここまでやったのだから全部やろうということで本番を迎えました。メインプログラムである第九の前に行ったハイドンを、団員の実力を出し切った出来映えで歌い終えた時点で団員の感動は頂点に達し、その感動を持続して第九も歌いました。こうした感動は聴衆にも十分伝わったのでしょう、多くの方々から良かった、感動したとのコメントをいただきました。


    
7.知事表彰を受ける

  
 「平成16年度茨城県功績団体」として取手第九合唱団が表彰されました。

       


    
8.ドイツ年参加事業・・・2005年演奏会

  平成17年(2005年)2月6日、「:日本におけるドイツ年参加事業 取手第九特別演奏会」の名称で、訪独メンバー全員を含む合唱団と、都響の共演が実現しました。 梅田俊明氏を指揮者に迎えての猛練習が結実しました。(独唱 ソプラノ 莟道子、アルト 伊原直子、テノール 小林大作、バス 多々羅迪夫)。  同時演奏曲として、前回の「秋」に引き続いてハイドン作曲 オラトリオ「四季」より「春」が選ばれました。


 
<ドイツ大使館からの挨拶文:演奏会プログラムより転載(訳文も)>
       
<訳文>      ご挨拶
 この度、素晴らしいアマチュア合唱団である取手第九合唱団が五度目のべ一トーヴェン・第九の演奏会を行う運びとなりました。この素晴らしい作品が、「日本におけるドイツ年2005/2006」の名が響き渡る年に日本で再び上演されますことを殊に有難く思うものであります。
 ルートヴィッヒ・ファン・べ一トーヴェンはフリードリッヒ・シラーの詩「歓喜に寄す」を取り入れた交響曲を作曲し、この作品は演奏される度に、全世界の音楽ファンを魅了しているのです。詩聖の頌詩を取り入れた天才作曲家の喜び溢れる音楽は至る所で人々の心を明るくいたします。
 第九は世界を結ぶ芸術作品になるに至り、世界の人々に繰り返し音楽と詩を楽しませてくれます。そのため、取手の聴衆の皆様も素晴らしいコンサートのみならず良好な独日友好関係の織り成す珠玉の作品を実際に体験する楽しみを味わっていただけるのです
 本公演を実現された取手の関係各位に心より御礼申し上げます。また音楽家と歌手の皆様には殊にご挨拶を送ります。公演を聴かれる皆様には音楽の感動を味わう一時となりますよう、祈念しております。
2004年11月26日
ドイツ連邦共和国大使館 一等参事官・文化部長 ゲルハルト・テイーデマン



     
9.ふたたび訪独交流演奏が実現


  平成17年(2005年)4月30日、5月1日、再度訪独演奏が実現しました。 120余名の訪独交流演奏合唱団は、1995、2000年に指揮棒をとって下さったマエストロ・、W.シュティーフェル氏と3たびの再会を喜び合い、バーデンバーデンフィルハーモニーとともに2回の演奏会(バーデンバーデン市、およびラシュタット市)で演奏し、大きな拍手を浴びました。
  事後の交流パーティーも明るく楽しくえんえんと続き、来る再会を心に誓いました。訪独のひとこま

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現地でのポスター:
コンサート当日 シュティーフェル氏ほかBBP団員のサインをいただきました
(ポスターに使われている写真は1995.12第1回訪独演奏時のものです)


       

9−2 訪独合唱団 解団式

  2005.7.23、取手福祉会館にて解団式が行われ、ほとんどの方が出席し思い出と今後の取り組みの話題でいっぱいでした。


 挨拶する小野団長
                     

          
10.(寄稿)いま語る、ドイツとの演奏交流の始まりの頃

                                                         
                                  平成17年6月  仲 津 真 治(平成4年〜10年 会長)

 十年ぶり、二回目の訪独交流演奏は、バーデン・バーデン、ラシュタットいずれも大成功をおさめました。 今回もスタンディング・オーベイションが起き、鳴りやまぬ拍手、そして声援は、いつまでも長く続きました。 そして、いろんな企画や行事も成果を上げ、その後の各旅路も実り多く、まさに感動と感謝の旅行となりました。 五年前の音楽監督シュティーフェル氏来日による演奏会も入れ、お互いの十年余の労苦があらためて報われた気がします。 本当に良かったと思います。

 ところで、今回、何人かの方から、どうしてドイツとの演奏交流が始められたのかと言う真摯な問いを受けました。 そこで、十年のこの節目に、あらためて、このことについて記したいと思います。   (全文はここをクリック)


       
◆11.取手市制40周年を祝う2010取手第九演奏会
(2010.7.25 取手市民会館ホール)

これまでの「取手第九特別演奏会」というプログラムの表紙から「特別」の二文字が消え、取手とのご縁の深いソリストやアマチュアオケの皆さんとの共演。従来は転々と替わっていた主催者名も様変わりして、「主催・取手第九合唱団」とスッキリしたものになりました。ですから今回は、「第九が根付いた画期的な年」ともいえましょう。
 また、一般に「第九」演奏会では、同時演奏はエグモント序曲に代表される管弦楽曲で、合唱団は第九の第四楽章だけを歌う、というのが普通ですが、ここ3回のコンサートでは、第九歓喜の歌の他に本格的な合唱曲を合わせ歌っており、他に例を見ません。(今回の演奏曲:ハイドン作曲オラトリオ「四季」から「夏」とベートーベン作曲「交響曲第9番」)


      
                          <2010取手第九演奏会    2010.7.25 取手市民会館大ホール>
        
        

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12.ドイツ公演 第3回訪独交流演奏会

今回は取手第九合唱団にとって、三度目の訪独であり、ドイツ側の訪日・取手での演奏を入れると四度目の日独交流演奏となりましたが、初めて「第九」を演奏せず、 ハイドン作曲 オラトリオ四季(全曲)を取り上げました。 演奏会は2010年10月、演奏地は、前から御縁のあるバーデン・バーデン市と、共演した「ベートーヴェン合唱団」の所在地であるルートヴィッヒスハーフェン市でした。
 2008年6月1日の結団式直後から合唱の練習は続き、2年余を経て交流演奏が実現しました。秋冷のドイツで行った二度に亘るコンサートは、音楽交流のご縁をさらに固いものにしたと思います。 茨城県取手市の市制四十周年記念事業の一つとして、実施されたものです。

オーケストラは十数年来の交流が続いているドイツのバーデン・バーデンフィルハーモニーで、三度目の共演、そして、当合唱団としては初めて、ドイツのベートーベン合唱団との共演が実現しました。

     
           訪独演奏第1日目、バーデンバーデン市クアハウスでの演奏風景(2010.10.08)


            
                               現地演奏会のポスター



                             演奏の写真アルバムはこちら


12-2 (寄稿)訪独交流演奏に至る道、そして、これから

 今回(2010年10月)で三度目となった訪独交流演奏ですが、初めての参加者が結構いらっしやいますし、良く聞かれますので、この機会に、あらためて、その創成の頃を想い起こしつつ、その後の発展のことを記したいと思います。  (全文はこちら


13.取手/合唱連盟・第九合同演奏会
    2015年11月29日(日) 
2015年は、取手市制45周年、取手合唱連盟25周年、取手第九日独交流20周年の節目に当たり、第九指揮者としてユーディット・クービッツバーデンバーデン・フィル指揮者)さんを
お呼びして、取手合唱連盟及び取手第九親睦会が記念演奏会を合同で実施しました。
            































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